ジャムの瓶の底

イラストのことや漫画やアニメや特撮のことを書きます。自分用の備忘録です。

ルナティックを布教された人のTIGER&BUNNY 1クール目感想まとめ

※見ていた当初の感想を、誤字脱字を訂正した以外にはそのままにしてまとめています。そのため、勘違いや的外れの予想が含まれます。設定資料集などの内容と矛盾するものもあると思います。ご了承のうえで、楽しく読んでいただければ幸いです。

 

 

1話

ルナティックさんを布教されて見ることになりました!虎徹さんの人情が商業主義的なヒーローの世界と合わなくて辛そうです。社会人の葛藤を感じる世知辛い世界観…みんなかっこいい!ロックバイソンさんの不器用さや折紙サイクロンの影の薄さにも惹かれます…

 

2話

バーナビーくんはいけすかない感じですが、名前にこだわるあたり家族に何かありそうです。敵を倒して人気になるだけがヒーローじゃないんですよね…!少年がちゃんと警察に渡されるシーンがあるところにリアリティがあって良いなって思いました。差別もあるのがつらい…

X-MENを見てからだと、特殊能力を持つ人が差別を受けるという問題を痛感します…。虎徹さんは娘にヒーローであることを隠したいんですね。心配されるもんね…

人命救助より犯人確保にポイントが高くつけられるのが嫌な制度だし、それでも助けるスカイハイさんがかっこいいなあ

 

3話

アルバート・マーベリック氏がバーナビーくんと関わってるみたいですね!バーナビーくんの人当たりの良さ、世渡りのうまさ、リアリストなところは本人の性格もあるけど、苦労してきた経験が窺える気もします。スカイハイさんは天然でかわいい。結構治安悪いですね…

虎徹さんの勘の良さが発揮されていて、お互いの凸凹がいい感じに補われてましたね!2人はシュミレーションが嫌いだったり、強引に解決したりとなんどかんだ根底では似てるんだなと感じる面白い回でした。バーナビーくんの抱える孤独とは何か、気になります…

 

4話

カリーナちゃんには女子高生としての生活や夢があるのに、生まれ持った能力とそれに伴う期待に振り回されるのは辛いなって思いました。でも虎徹さんがちゃんと気持ちに寄り添って謝りに来てくれたところや、彼女もヒーローにやり甲斐を感じていると分かったのがよかったです。

虎徹さんやカリーナちゃんのお父さんは本当に彼女のことが心配なんだと思います。歌にもあったけど、「期待されると応えちゃう」っていう彼女の生真面目さが、商業主義的ヒーロー像や自己犠牲的な生活への葛藤に繋がってるのかもなと思うと、守りたいってなる…。

タイバニは仕事の理想と現実の葛藤を描くのが本当にうまいと思います。虎徹さんにとってヒーローは憧れの仕事だけど、カリーナちゃんにとっては夢を叶えるための仕事。彼女はヒーローもまた自己実現だと受け入れるけど、商業化されたヒーロー像に悩む人は多いはず…。

5話

バーナビーくんは孤独を感じていると思うけど、周囲から好かれているのがわかるいい回でした。ヒーローたちは仲が良いし、スカイハイが純粋でいいやつで本当に好きです…虎徹さんの中のバーナビー像はちょっとまだ怪しいけど、2人のバディとしての絆は深まっている気がします。ラストが不穏…。

 

6話

悪人であっても死を悼むことができる虎徹さんと、家族を亡くし悪人を憎むようになったバーナビー君の対比が印象的でした。バーナビー君のPTSDが本当に心配です…1人にしないであげてほしい…ぐっとシリアスになりました 。高所から落とされる火の槍は神の裁きみたいでゾッとします…。

ファイヤーエンブレムさんが好きなので、彼がキュートでよかったです。彼の炎と違って黒幕の炎は青色でしたが、青の炎の方が温度が高いらしくて、強敵の予感がします。ウロボロスの組織の人ではなさそう…?黒幕の人が狙うのは犯罪者ですが、真意が気になります…。

ルナティックさんという名前の悪役が存在していると布教された上で見ているので、赤い月も彼のモチーフなのかなあと思いました 宗教的な意味を含む槍といえばロンギヌスの槍とかかな…?高所から見下す姿はどこか悪人への強い侮蔑が含まれているふうにも見えました 楽しみ〜!

(※ルナティックさんの武器はおそらくクロスボウで、槍と言うより矢に近いと思うのですが、見た当初の感想のままにしておきました。)

 

7話

親である虎徹さんと子供の頃のトラウマが癒えないバーナビーくんが対照的でした。仕事に私情は持ち込まないけれども、2人の姿からお互いを尊重しあっているのがわかってよかったです チャリティーショーのシーンは「ショー」であるテレビの皮肉なのかも。少年の問いも黒幕に重なります…。

ルナティックさんがテレビに合わせて妨害したり「ショーは終わりかい?」って煽っているあたり、マスメディアのことを皮肉ってる感じがしました。彼がエンターテイナーらしく振る舞うのは、視聴者が喜ぶ過激な画を撮ろうとするディレクターへの嫌味なのかもしれません。

彼が使うクロスボウは狩猟で用いられる武器らしいので、狙う相手のことを下等生物だと見下してるのかなと思いました。殴りかかるバーナビーくんと背中合わせになるのが怖いです。彼が最後に立つ女神像はジャスティスタワーらしくて、ルナティックさんによく似合うと思いました

ルナティックさんが悪人の命を奪うのに対して、虎徹さんたちが犯罪グループの人たちの人命救助を行うのがすごく対照的でよかったです。

ルナティックさんはヒーローたちを「偽りの正義」と見なし、自分の正義で動くと言っているけれど、彼は社会で裁けない悪に強く憤り悲しんでるのかも…?

 

8話

序盤のヒーローの慈善活動のシーンがすごくグッときました。イワンくんがあのときどうしたらよかったかはわからないけど、自分に責任を感じていることやヒーローを頑張ってることが彼の良さだと思います。罪人を決して許さないルナティックさんの姿は、殺人への強い憤りを感じました。

虎徹さんはエドワードと同じ混沌・善というか、お人好しでルールを破ってでも人を守ろうとするタイプだと思うけれど、決して虎徹さんは発砲することはないんだと思います。自分の命を狙われて引き金を引くエドワードと、彼のためなら死んでもいいイワンくんは決定的に違うのだと思います。

イワンくんやバーナビーくん(やルナティックさん?)は秩序属性だと思います。私はイワンくんが悪いとは思わないけど、同じ立場ならすごく辛く感じると思います…。ルナティックさんは自ら法を破って悪人を斃すことを正義と呼ぶけれど、厳格なルールで動いてる人ですよね。自らが殺人者という矛盾をどう思うのかな

ルナティックさんは大切な人を犯罪によって奪われた人だろうと察せられます。彼がジャスティスタワーの上に立つのも、正義を名乗るのも、この街のマスメディアに操られるヒーローや法の限界に絶望したからなのかもしれません。自分が全てを背負って社会を正さねばならないと思ってるのなら、悲しいなあ…

 

雑感

シュテルンビルトが階層構造になっているのを知ってビックリしました。

手段はともかく「殺人を許さない」という思想のルナティックさんが「狂気」を名乗り、司法局やマスメディアと結びついたヒーローが「正義」なのは、なんだか皮肉めいた構図だなって思いました…。

ボンヤリと過去の話を思い出してたんですけど、「死刑制度がない」という話が司法局?の会議で出てきてました 個人的にルナティックさんは育ちも良さそうだし、背中合わせのバーナビーくんと似た過去がありそうなんですけど、「死刑制度がない」ことが彼のルーツに関わるのかな…?と思います…。

 

9話

親の立場を経験することで親の気持ちをわかる、という物語としては良かったと思うんですけど、ボーイッシュなドラゴンキッドちゃんのアイデンティティの物語としては、ちょっと物足りない気がしました 。あくまで今回は親子の話だし、女の子らしさやジェンダーの話はまた新作でやってくれるかな…?

虎徹さんとバーナビーくんの間に信頼関係が着々と築かれていて良かったです。バーナビーくんもお酒飲んで泥酔するんですね…。彼のPTSDがかなり心配です。

ドラゴンキッドちゃんがかっこよくて好きです…。家族を大切に思う彼女の気持ちはとても素敵で大好きだけれど、自分らしくないと思うものは、親からもらっても無理につけなくてもいいんだよって思いました。

 

10話

せっかくの有給が大変なことになってしまいました…。普段は人命優先のヒーローが全力で戦うアツい回でした。スカイハイさん強すぎだよ!折紙くんも活躍してて嬉しい!敵の能力も強力だし、お姉さんがファッショナブルで気になります。

バーナビーくんが休んでないのが辛い…。

スパイダーマンバットマンのリスペクトを感じました。静観してたユーリさんが、囚人の解放の話になると急に険しい顔になるのが彼らしかったです。ウロボロスと彼は無関係だし、囚人の解放は彼にとって許せないですよね…。

 

11話

バーナビーくんの焦燥が伝わってきました。PTSDの彼をテロに屈しない精神の象徴として用いることは、彼を傷つけるのではないかと不安です…。ジェイクの能力の強力さに驚きました。イワンくん大ピンチで悲鳴上げました…。上層部の判断の遅さがじれったいです。ユーリさんがイラついてそうですね…。

 

12話

虎徹さんはバーナビーくんのことを心配してあの行動に出たけれど、それが信頼していないことの証だと受け取られて決裂してしまうのが辛いです。バディがいない今、どうなるのか…!

ジェイクは「聞こえている」ってうっかり言ってしまったり、攻撃が当たると動揺したり、弱さが出てきましたね!

ジェイクはおそらく心の声を聞く能力も持っていると思うんですけど、先天的であれ後天的であれ差別の蔓延した社会でその能力を持つネクストとして生きるのも過酷だったのかなあと思ったりしました。彼は全く許せないしかなり不快感を煽るキャラクター設定だと思うけれど、被害者の側面もあるのかもしれません。あとスカイハイさんほんとにいい人ですね…。

 

13話

大勝利~!2人の信頼が生んだ勝利ですね!バーナビーくんも心を開いてくれましたね!ジェイクの最後は蜘蛛の糸カンダタみたいに惨めな感じでした…。でもなんでバーナビーくんが狙われたのかがわからないのが理不尽で辛いです。情報が秘匿されていたのも謎ですもんね…。女子会トリオが最強でよかったです!!

ユーリさんの作画が良すぎてめっちゃ見返してしまいました。

名前からしてロシア系っぽいから、ハチミツを紅茶?に入れるのもロシアンティー的な飲み方なのかな…?甘党なのが萌えですね!髪とスーツが乱れていたのは出動する気満々だったからなんですか!?教えてください!セクシー!!!

髪を結っているシュシュを解いて、着ていたジャケットを脱いで、第1ボタンも開けて、やたらよれよれのシャツと乱れた髪で紅茶にドバドバハチミツを入れながら「やはり悪は滅びる運命か…」て言ってるユーリ・ペトロフさん、情報量と萌えが多すぎて狂いました。ホントに正義の人なんだなあ。LOVE…。

あの着崩したユーリさんって、バトルを見てて盛り上がってアツくなって脱いでしまった(?)のか、ルナティックで出動する気満々で準備してたのか、どっちなのかメチャクチャメチャクチャ気になります。でもハチミツをダバダバ入れてるってことは集中して見てて糖分が欲しくなったんですかね…?狂う…。

気持ちがハチャメチャになって言い忘れてたんですけど、ファイヤーエンブレムさんがぬいぐるみを結構かわいがったり抱き上げたりしてたのが、かわいかったです…。

マーベリックさんの目にハイライトがないシーンがあったのがちょっと気になりました。まだ黒幕は全部出揃ってないので、ドキドキします。

ユーリ・ペトロフさんの時は大体お勤めだと仏頂面、あとは不敵な笑顔…って感じなんですけど、ルナティックのスーツには笑顔とも怒りとも取れる表情が貼り付いてるのが興味深いです メットオフしたときにあんまり楽しそうな表情じゃなかったから、愉悦のために活動してるわけじゃなさそう…つらい…。

 

 

9話アレコレ(肯定的な感想だけではないので閲覧非推奨です)

ドラゴンキッドちゃんもといホァン・パオリンちゃんが抱えるジェンダー的な違和感が、「母性」や「親子の愛」でかき消されてしまうのが、自分としては悲しかったです 女性がみんな子育てに向いてるわけでもないし ジェンダー規範の中に落ち着くことをめでたしめでたしにするのは苦手かも

タイバニは2011年の作品だし、10年前だと思うと、当時の社会じゃヒーローのグループの中に様々な人種やドラァグクイーン的なキャラクターがいることはかなり革新的だったと思う だから2期でジェンダーや国籍の問題を飛び越えて行ってほしいなあって…

アベンジャーズでさえも初期は人種の偏りがあったし、今それを正そうとしてるところなので、10年前に既に多様な人種のヒーローを描いていたタイバニの制作陣の方ならアップデートした続編を作れるんじゃないかなあって思います 新作楽しみにしてます!!!